story 106

2022.11.17

経営について vol.8

人を育てる

 

人を育てるのか?人が育まれる環境を作るのか?

いずれにしろお店を永続発展させて行くためには、自分達が理想とするお店にあった人の成長が必要になります。

 

スタッフはやる気のある人無い人、技術を覚えるのが早い人遅い人、売り上げが早く上がる人上がらない人様々です。

先ずは自分達がどれくらいのレベルを求めているか?という、入り口での確認が必要です。

 

GARDENで言えば、「輝く人の集団」を目指すわけですから、輝くための人以上の努力ができない人はNGなはずです。

「今は人を選り好みできる時代では無い」

そんな事も理解できますが、まずはスタートラインで、お店のトップが、どの様なお店を目指していて、そのためには最低限どんな事を大切にして、どんな美容師になってもらいたい!という最初の具体的なコミットが必要です。

ここを飛ばしている事がほとんどで、だから途中からお互いにズレが生じて行きます。

 

教える側は、やる気があって、技術習得も早くて、売り上げを早く上げてくれた方が楽ですし、そんな人を優秀と褒め称えます。

GARDENでもそんなスタッフがたくさん生まれてきますが、そうなると逆に誰も何も言わなくなって行きます。

本人からすれば、人の何倍も頑張って求められる結果を出しているのだから、「そんな事言われる筋合いはない!」(笑)的な感じになるのも当然で。

周囲も結果を出してるのだから、、、みたいな感じ。

逆に伸び悩んでいる人には言いやすいもので、特に「物足りない」ところは見えがちなので、「もっとここをこうしなさい!」的に。

でも結果に現れてなくても、見えないところで貢献してくれている事を、褒め称えることはあまりできていなかったり。

 

挨拶、掃除、お客様様に対する言葉使いや振る舞い、材料の使い方、先輩後輩に対する態度や姿勢、時間軸としてのスタイリストデビューや売り上げ、、、

大体全国津々浦々、どこのサロンでも問題になるのはこの辺で(笑)。

ならばこの辺を、「自分のお店はどう考えてるのか」最初にコミットすべきです。

そして、この考えに基づいて常にできてるところは褒め称え、できていないところはキチンと指導して行く。

一人一人を見て行くこと、その個性を大切にして行きたいとは僕も思っていますが、良いか?良くないか?の基準を人によって変えてはいけません。

 

「一人一人の個性を大切にしたい!」と、良い結果だけを褒めて、出来ていないとわかっていながら目を瞑る。

経営者は得てしてそんな弱さも出てしまいます。

でも実はそれが「亀裂」の始まりでもあって、指導してくれない人を、段々と先輩だとは思えなくなって行きます。

 

人はどこまで行っても「成長したい!」もので、長い美容師人生においては、一瞬売り上げが伸びるだけが全てではなくて。

お客様に対しても、周囲のスタッフや関係者に対しても、理想のお店に対しても、年齢や成熟度によって、質実が変化して行くものです。

そしてそんな理想を追いかけ続けている人を、信頼し尊敬して行くものです。

 

人を育てたい!育む環境を作りたい!と思うのであれば、常に理想のスタッフであって欲しい基準を明確にする。

そして誰に対しても平等に「指導」し、「褒め称えられる」ような強い先輩で居続ける。

 

もう少しだけ更にMBAで言う組織マネージメントの話しをすると。

そんな指導を一人でしながら、自分もプレイヤーとしての理想を目指したり、経営して行く事は超人でもない限りできません(笑)。

スタッフ全員を大切にしたいと思うのは当然ですが、まずやる事は自分の右腕を育てる事です。

右腕は数字が優秀とかではなく、理想のお店に対する「強い共感」と、何より「人から信頼される人間性」が最重要です。

ここを間違えると必ず後々問題が起こり、僕も何度もそんな失敗をしてきました。

 

経営者が「根」なら、その栄養を吸い上げてスタッフの花を開かせるためのには、「太くて強い幹」が必要なはずです。

だから「右腕」「幹部」を育てて強くして行くことが最優先になります。

自分にとって「それが誰なのか?」を見極め決めることが、人が育まれる環境を作るスタートラインだと思います。

あなたの右腕は誰ですか?