story 24

2021.05.01

 

さてさて、、、ではデビュー後の僕はどうなって行ったんでしょう?!

 

「デビューしてスタイリストになって僕がお店を変える!!」

  どんな時代にもそん「気合だけは一人前」みたいなのはいるものです(笑)。

そんな意気込みでデビューしてみたものの、気持ちだけあってそんな甘いもんじゃない、、

 

 売上げのこととか後輩からの支持とかがあって、会社からも「ゆくゆくは店長を目指せ!」的な期待もされたけど、、、

 後輩から「須崎さんならなんかやってくれるんじゃないか!!」とか(笑)。

 でもそんな期待や自分の気負いとは正反対なくらいに当時の僕は、「技術者としての幅のなさや未熟さ」を改めて痛感していました。

 

人の何十倍も練習して来たつもり。

でも、先輩達から素直に教わろうとはしなかったからとにか『我流』。

ベーシックなものはわかっていても、当時はモデルさんをカットするという文化はあまり無くて、デビューしてから少しずつフリー入客しながら先輩に教わって行くものだったけど。

それを自分はすっ飛ばし態度だけは生意気だったから誰も教えてはくれない、、

 というかわかってるふりをしていた。

 

 当時はバリバリのサッスーンカットの重いスタイルと、ワンレン聖子ちゃんレイヤー、、、

 大体この辺とメンズが切れればなんとかなった。

 

先輩に「さっきカットしたグラデーション綺麗だったでしょ!?」と言われても、、

 確かにシルエットやフォルムやプロセスは綺麗でかっこいいんだけど、、

 簡単に言っちゃえば「似合ってない」「フィットしてない」といつも思っていた。

またかなり生意気ですみません、、)

だから自分もなんとか形はカットできるんだけれど、より似合っていたりフィットしてオシャレだったりっていうデザインが切れなかったし、よくわからなかった。

 

そんな時にある雑誌に掲載されていたヘアスタイルに衝撃を受けた。

 その作品のクレジットは「野沢道生」と書かれていた。