story 26

2021.05.01

 

竹下通りから明治通りを越えていわゆる「とんちゃん通り」昔から言われる通りの更に少し入った地下。

 OPERAは吹き抜け的な空間を挟んでフロアで35坪くらいのお店だった。

 他のサロンにお客さんとして行くときは自分のカットはまぁ適当でよく、お店やスタッフの雰囲気や動きとか技術なんか一生懸命観察するため。

今回は野沢さんがなんであんなデザインが作れるのか?を聞きたかった、、

 

「もっとファッションの世界とリンクした仕事を広げて行きたい!」

 今考えれば当時の野沢さんで確かまだ26歳、綾小路さんでも歳と。

 それは怖いもの知らずでイケイケで今考えれば恐ろしいことだらけだけど、、

 とにかく前しか向いていない話しに衝撃を受けた。

 

僕の周りにはそんな「夢」を語る人がいなかった、、

 だからわからないなりに後輩たちに対して僕なりの夢や希望を語って来た。

 でも当時の自分でできることはもう限界、、、

 「もっといいお店にしたい!」

 「そのためにもっと自分が成長して、もっと大きな夢や希望を後輩たちに与えたい!」

 

僕が生きて来た世界がいかに狭くて何も知らなくて、なのに知っているふりをして誤魔化して来たか、、

 そう思ったとき、後輩たちとやっと理想のお店を目指せるまでになった最初のお店を辞める覚悟をした。