story 93

2022.05.27

 

経営について vol 3

 

これはあくまで美容業界で16年間経営して来た僕の視点から見た経営に対する考えです。

規模やエリアでの違い、もちろん業種によっては大きく違うこともあるかと思います。

そもそも経営に正解も不正解もありません。

 

仕事が同様である様に、生きて行くために必死、嫌でもやらざるを得ない、、そんな状況もあるでしょう。

それでも経営して行くことは素晴らしい事だと僕は思っています。

スタート地点でハードルはあるものの、誰でも経営はスタートできてしまいます。

ただし「自分が望む」様な状況を、「永続する」ことはとても難しいことです。

結果を生み出す人には共通していますが、まずは自分自身に対する明確な目標設定や、達成まで粘る強靭な意志。

また一番大きな違いは「自分一人ではできない」ことです。

周囲が賛同し、強力してもらえる様な、ヴィジョン、価値観、仕組み、人間性など、様々なことを考えて行くことで、これがいわゆる「経営の勉強」ということなんでしょう。

 

今回は財務に対する僕の考えをお話しします。

財務、会計となると理数系の方で無い限り「ウッ。。」と知る前から敬遠したくなるものです。

自分もまさにそうです、、、

「財務諸表の読み方」なる書籍なども多く出版され、僕も何冊も読んで来ました。

でも大丈夫です!

 

上場企業の財務諸表を読み解いて株式投資するならいざ知らず、、、

我々の様な直接その場で対価に換金できる様な商売はとってもシンプルです。

ここだけは重要!みたいな専門用語も、今回はスッ飛ばしてシンプルに言います。

僕が毎月二回、経理に必ず報告させているのは「現預金」と「資金繰り」です。

つまり重要なのは「キャッシュ」がどうなっているか?

 

僕はスタッフの売り上げ、スタイリストデビュー、モデル売り上げ、店販など、収入となるもの全ての予測売上を立てます。

当然現場でも各代表の元で、各個人の目標とコミットした目標を立てますが、これはあくまで現場での一人一人の成長に基づいたもの。

なのでGARDENには2つの売上目標が存在していますが、僕の立てる売上目標に基づいて、年間の法人予算や資金繰りを見て行きます。

 

大体現場目標はかなりブレます(笑)。

これは現場代表が目標設定する際に、「こうなって欲しい!」という個人に対する願望が強過ぎたり、または「達成」しやすい目標を立てる方が見え方が良かったりとそれぞれになってしまうからです。

最近では体制が変わり、だいぶトップと現場の意思疎通ができて来て、僕の予測を常に5〜10%は上回る素晴らしい状況になって来ましたが(笑)。

 

GARDENは目的ごとに関連会社が5社あって、決算に向けてはこの5社で様々に調整しています。

収入は予測しやすいものですが、支出は以外と難しいもので、特に税金関係など、決算を睨みながら収入と支出予定を見て様々に対策して行きます。

以前から僕は借金主義でしたが(笑)、コロナ禍を経てそれは更に僕の確信になっています。

「キャッシュがあれば会社は潰れません!」

自己資金が1億でそれ以外キャッシュがないのと、自己資金は5000万で借入でもキャッシュが10億あるのでは、僕は間違いなく後者派です。

個人経営で拡大の目的がなければ「税金は払いたく無い!」という考えの経営者も周囲にもいますが、、

それは経営者の考え方次第でどちらが正しいという話ではありません。。。

 

GARDENには優秀な財務がいて、ずっと前からこんな僕のスタイルに合わせた資金繰りを出してくれていて、借り入れの際も僕はハンコを押すだけです。

5社のうち軸となる(借入できる)会社を強くしながら納税を調整し、いかに会社にお金を残すか?の全体戦略を、外部の税理士と検討しながら決算調整をして銀行からの融資を受けやすくして行きます。

専門分野に関してはおおよそは理解していますが、僕の仕事はそこでは無いという考えのもと、ある程度は任せています。

もちろんお金を扱う重要な部署なので、過去に問題もあったりと、チェックは欠かしませんが

 

我々にとっての大きな変動は人件費でしょう。

特に新入社員を入れた4月から数ヶ月はドーンと上がるはずです(笑)。

でもそんな変動にも左右されない未来を作るためには、やはり余裕ある資金が必要です。

そしてキャッシュは経営者にとって「心の栄養」(笑)にもなるはずです。

まずはキャッシュの現状を把握し、予測して、キャッシュに余裕を持つ状況を作ることが、僕のシンプルな財務戦略です。