『美容師人生を支える教育』

GARDEN stars. Vol.22

K.suzaki 2021.8



 

 

『  最も長く僕を支えて来てくれた

幹部の一人。

 

ただ彼はあくまで技術にこだわり、マネージャー職というよりは、

『教育者』という立場にこだわり続けました。

 

 

早期デビュー、集客と。。

 

経営という側面で見れば、「効率」や「マニュアル化」という事は当然で、そちら側からの方針が色濃くなりがちです。

でも人には様々な個性があってそんな様々なスタッフ一人一人が輝くこと。

 

GARDENの経験理念である

『輝く人が人を輝かせる!』

 

それを実現するためには、

「一人一人が美容師としての自信を持つこと」

 

それが大きくスタッフの美容師人生を変えると彼は言います。

 

昔僕も、アシスタントや売れない時代には、「練習することでしか解決しない!」そう自分に向き合い、後輩たちにも同様に伝えていました。

 

「集客できなければ売上は上がらない、、」

 

デビューしたスタイリストは全員口を揃えて、集客することが全てのようになってしまいます。

 

でもそもそも「可愛い!」と思われるデザインも、その「再現性」も、基本は全て技術力です。

 

今回彼の話しを聞いた時、あらためてそんな『原点』みたいなことを再確認させられました。

 

GARDEN omotesandoマネージャー

高橋俊友くんです。 』

 

 

 

『 もうだいぶ昔の話だけど(笑)、アクアに入ったきっかけは? 』

 

 

約24年前ですね!

 

当時日本一のお店はどこなのかを探していたような気がします。

(何をもってして日本一なのか、定かではないですが、、、)

 

人数も沢山いて厳しいとウワサが流れていましたし、面接も一月と遅く、なんか試されている気がしてました。

 

「本気で入りたい人じゃないと採用しないよ!」的な!

 

一度原宿店に勉強のつもりで髪を切りに行ったのですが、なぜか担当が綾小路さんで、、、

ビビりすぎてあまり覚えてませんが、、

 

ソフトなモヒカン希望を伝えたつもりでしたが、思いっきりガチのモヒカンになり、衝撃的だったのは鮮明に覚えています(笑)

 

でもその時のスタッフの雰囲気、環境、店構え、全てが、田舎者の僕には一瞬で憧れになったと思います。

でも何故かわかりませんが、全く根拠の無い自信もありました!

「俺は受かるっしょ」って!(笑)

 

 

 



 

 

『 アシスタント時代の思い出とかは? 』

 

楽しい事と辛い事が全て毎日、一瞬一瞬目まぐるしく同時進行だったと思います(笑)。

 

当時は一つ上の先輩が全てを教えてくれる存在であり、しかもその責任感の強さは凄まじいほど徹底していました。

 

服装、歩く音、ご飯の炊き方、食べ方、トイレ掃除、店を出てからの在り方、もちろん、シャンプーや、技術はもちろんですが、、、

とにかく、アクアのスタッフたるや、こうあるべきというプライドが沢山詰まっていて、全てその意味を叩き込まれました!

 

僕の失敗は先輩の責任(笑)。

 

僕ももちろんですが、先輩はスタイリストにさらに叱られ、先輩はさらに僕を叱り(1つのミスで最低2回はしめられる仕組み)(笑)。

いかに叱られないかを考える毎日でした。

今思い返せば、美容師として人として大切な事を、日々濃く叩き込まれる毎日でした。

 

営業後(当時は23時まで営業だった)、夜中まで同期と練習して、半分はウダウダと喋ったり、店で飲んだり、ひどい時はシャンプー台で寝て朝帰ったり(笑)。

先輩の誘いで朝まで飲んで、ひどい状態で営業を迎える事も多々あり。。。

近くの駐車場で寝ていた事数知れず。。。

 

なんか、「日々言ってる事とやってることと違うんですけど!」って(笑)

でもそんな状況をめちゃくちゃ楽んでる先輩を見ていると、どうでもよくなったり!

常に美容漬けで、先輩の愛情をたっぷりいただいたアシスタント時代でしたね!

 

 

 

『 そんな彼は、ニュートラルのオープンと同時に異動となり、

スタイリストデビュー第一号となります。 』

 

念願のスタイリストデビューできた、今の自分の土台となると時期でありました!

また、同時に初めての挫折を味わった時期でもありました。。。

 

なんとかデビューさせてもらえたものの、正直カット技術の無さイメージ力の乏しさを痛感していました。

当時、ありがたい事にフリーのお客様でいっぱいになるぐらいの予約状況でしたが、、、

そんな自信の無い自分をごまかしていました。

 

今思えば、もっとカットの練習や、イメージ力を上げる努力をすべき状態だったにも関わらず、どこかで「なんとかなる」とたかを括っていたのかもしれません。

 

沢山の撮影にも携わらせていただきましたが、ヘアスタイルに対しての技量やセンスの無さを痛感し、なかなか飛び抜ける様な結果が出せずにいました。

 

そんな中、自分より後にデビューした後輩のよしきやちなの可愛いスタイルづくりに、いつも嫉妬に近い感情を抱いていたのを覚えています。。。

売上も抜かれ、一時期自分でも気が付かないストレスみたいな感じになっていたようでした(笑)。

 

 

カットの勉強に本腰を入れたのは恥ずかしながら、そんな状況がしばらく続いてからでした。

 

それからは、「もっともっと上手くなりたい!」今でもそう思い続けていて、生涯勉強だなと今でも感じてます。

 

そんな経験が自分を奮い立たせる原動力になり。

お互い同じ目標と想いを持って突っ走り、長い時間を共に過ごしてきた仲間として。

 

尊敬できて、一緒にいて楽しいって思える仲間がいると実感した時。

 

これからの未来を楽しみにしながら、ずっと一緒に戦えたら幸だなと思うようになって行きました。

 

 



(懐かしい沖縄旅行)

 

 

『 GARDENがオープンした時の思い出とかは? 』

 



(当初の普段の朝礼。多い時は約80人!)(笑)

 

 

やはり初めてあのアイスバーグビルを見た時の衝撃です!

「デカ!」「ひろっ!」「体育館?!」

美容室っていうイメージがあまりリアルに描けなかったですね(笑)

 

でもそれも束の間、アクアを超えるという使命を勝手に感じていたので、、、

やるなら、これぐらいはやらないとダメなんだって感じて、ワクワクと不安が入り混じった感じでした!

 

そんな時、西山さんが「贅沢すぎるし、ゼロからつくっていかないと、この子達は勘違いしてしまう」って言っていて、その考えや想いに感銘したことも覚えています。

今思うとあの場所でみんなで最高売り上げを目指した活気たるや凄かったし、とても素晴らしい時間と場所だったと胸を張って言える時間でした。

 

 



 

 

 

『 俊友といえばGARDENのスタッフからは【カットの神】(笑)と言われる存在。

 

それくらい技術(特にカット)に対するこだわりが強く、もうずっと数年間、テクニカルのトップとして後輩たちの教育に力を入れてくれています。 』

 

 

『教育(カット)に携わり続ける理由は!?』

 

 

(Hairshow)

 

自分自身の経験から、スタイリストになってから、常に技術的な不安と隣り合わせだった実感があって。

技術のレベルアップや自分らしさみたいな色を望みながらも、技術を勉強をする時間を作らずに、ズルズルと忙しい現状や、勢いの中にいる事自体にあまえて来ました。。。

 

そんなある日に、青原勉強会という有志の勉強会があって、他店のスタイリストのカットを見て強い刺激を受けました!

 

当時その方は多分400〜500の売り上げで、お客様の8割がショートのという客層でした。

キャラももちろん刺激的でしたが(笑)、カットに対するこだわりや、お客様に対するに似合わせの持論など。

とにかく自分のカットに対するプライドや思いが詰まっていて。。。

 

自分が目指したいカット、在りたいスタイリストとしての姿勢みたいなものが共感し、憧れとなり、これを目標にしようと決めました!

その日の勉強会後の恒例の反省会(飲み)を、ミーティングがあるからと嘘をついて(笑)、サロンに戻りカットをパクって、覚えてる限り忘れない様にウィッグを切り倒しました。

 

そんなこんなで、その時からカットに対する意識が変わり。

勉強することで徐々に不安が少なくなって、お客様に対する責任感、プライドみたいなものに自信が生まれて、

GARDENのスタイリストとして胸を張れるような心境に変わって行きました!

 

 



(Hairshow)

 

この僕自身の経験から、個人差やタイプはあれど、

「美容師として土台となる気持ち作りは技術と連動している!」

と強く思うようになり。

 

 

だから

「教育とは本人の夢や目標に向かうための基盤になる欠かせない要素」

だと思っています!

 

 

沢山の経験が積めるGARDENの環境を最大に活かして、『環境×生きた教育+個性=輝く美容師が生まれる!』

そう思って後輩たちにその思いと技術を伝え続けています!(笑)

 

 

 

『 それから今までの10年間での思い出や印象深いことは? 』

 

 

あっというまの10年。

 

沢山思い出はありますが、、、

素直に会社の変化ではないでしょうか。

 

ここで言う変化は進化であり成長と捉えてます。

 

今までは美容室として時代の流れをつくって来た実績、実体験から来る自信がありながら、

この10数年で更に時代のスピードが早くなり、ネットの普及による世界的な変化や進化について行く必要性が生まれて行きました。

 

先を読む事が求められ、会社の在り方や働き方改革、ブランディングの変化や個人の価値観の変化など。

本質を大切にしながら、具体的に会社として、世の中に対してどうして行くべきか!?

 

スタッフ、お客様の幸せをどうつくり、継続して行くか!?が問われています。

そしてそんなスピードに適応すべく、役員、幹部、オフィス、全員体制で新しい時代を創るべく、日々動いている事を以前に増して感じています。

 

サロン、現場の大切な事ももちろん、基本を大切にしながら、進化していくこれからのGARDENが楽しみでもあり、

僕自身にできる事で、その進化の力になりたいと強く思っています。

 



 

 

 

『 今楽しいことや目標にしていること、これから目指して行きたいことは!? 』

 

 

いきなりプライベートにになりますが、、

二人の子供達とわちゃわちゃ遊んでいる時は、大変だけど楽しいです。

 

あとは、カット技術を伝える時間が楽しいです。

 

ベーシックは答えがあってもそれ以外は答えがないのがカットです。

色々な見方があると思いますが、どれををとっても、新しい発見があったり。

その時はよく分からなくても、しばらくしたら、その時の経験や教わった言葉が蘇り、また新たな発見や結果につながったり。

 

何よりそんな繰り返しの中で、大切な信頼関係が築かれたりするのかなぁ、、

なんて思ったりもしていますね(笑)。

僕なりのやり方にはなってしまいますが、教育や伝える事をGARDEN内でより強化して行くことを、

これからも楽しみながらやって行きたいと思っています!

 

 



(幹部たちと10年越しに行けたバリにて)

 

 

『 最後に後輩たちに伝えたいことは!? 』

 

 

色々難しい時代になりましたが。。。

美容師にとってサロンで起きている事もサロン外の事でも、全て無駄な事は無いと思います。

 

楽しい事も辛い事も、全て何かしらの自分の力になり、またはお客様のための力になります。

だから、一つ一つの行動や言動、夢とか日常とかを大切にしながら、ポジティブに向き合っていきましょう!

また、自分がサロンに立てている事実に感謝しましょう!

 

先代が創ってきたものをしっかり継承しながら、より良く進化させる事が後輩の役割だと思います。

そうする事で、沢山の素敵なお客様や、仲間と永く楽しく仕事が出来る事と思います!

そんな事を大切にしながら、自由に楽しく、選んだ道を走りましょう!

 

結論、技術的な成長がお客様の幸せ、GARDENの繁栄、個人の幸せに繋がると信じています!

 

 



 

 

 

『 どこまで行っても 「技術」 

 

特に最初に言った通り、昨今はそんなことにかける時間や労力よりも、「効率」や「収益性」と言ったことの優位性を伝える情報何圧倒的に多く。

そんな情報に埋もれているのが今の若い人たちです。

 

経営者であればより収益を上げて、スタッフに豊かになってもらいたいと思うのは当たり前です。

 

でもただ収益を上げるビジネスモデルだけであれば、GARDENというサロンは存在する必要が無くて。

様々な個性が花開き、様々な色の花々がキラキラ輝く様な庭(GARDEN)を目指す以上。

一人一人がそんな輝きを放つように、導きサポートし、そして何より本人がそれを目指し続けることが必要です。

 

 

技術を伝え、教育していく中で育まれる沢山の「大切なこと」。。。

 

「教育とは本人の夢や目標に向かうための基盤になる欠かせない要素」

 

かれのこの言葉が一番大きく印象に残っています。

 

これからのGARDENにおいても、この美容業界においても、そんな『本当の教育』が大きなキーワードになって行くんでしょう!

 

 



高橋俊友

丸みがある女性らしい大人めなシルエット、再現性の高いスタイル提案に定評があり、柔らかいムードや質感の中にナチュラルなエッジを効かせる。GARDEN groupのテクニックのトップとして、スタッフ教育に力を注ぐ。気真面目な優しいお兄さん的一面と、遊び心を忘れないチャレンジ力の継続で、多くのお客様から長く支持を得ている。高橋との会話を楽しみににいらっしゃるお客様も多い。サロンワークをベースに一般誌や業界誌などの撮影でも活躍中。

 

 

 

 

 

# テクニック # 伝える # 信頼 # 土台 # 技術 # 教育 # 楽しむ # 継続

twitter

facebook

line

関連記事