ある方に「弱い業界ほど単価を上げられない」と言われました。
その際たるところがトラック業界だそうです。
特に地方のほとんどの会社が、ガソリンやコストが上がってるのに、料金に転嫁できず、結局その負担が、従業員の労働時間になっていて、それでも周りが値上げを出来ないから、その悪循環から抜け出せず、ライバル会社が倒産してくれるのを祈ってるくらいだそうです。
第三者の我々が聞くと、「それならもっと他社に負けないサービスを考えて、多少料金が高くても、他社とは違う特色を出せばいいじゃないか」なんて考えそうですけど、この業界も似たようなものかもしれません。
ジュエリー業界の方と話す機会があって、その時にGARDENを色々と調べていらっしゃったみたいで、実際にお店をご覧になって言われていた事は、「この設えと認知度で、この料金は安すぎますよ」「ちょっと離れたところだって同じくらいとってますよ」
「・・・」
「職人さんやクリエイターの人たちは料金を上げられないんですよね」
「そういいう人たちは一番自分の価値が判ってないんですよね」
「・・・」
「結局は料金を上げる度胸がないんですよね」
「・・・」
この業界でも「客単価を上げる」というムードがあります。
よく海外と比較して料金のことをいう人もいます。
でも今まで正直そういう感覚はあまり感じず、「ここは日本だし、適正価格でいいじゃん!」くらいに考えていました。
料金を上げることがいいとか、すごいとかではなくて、やっぱりここでも、『技術者目線の自分』を感じてしまったというか、今までの自分達がやってきた事を基準に、それが当たり前という発想のもとに判断していました。
お客様からすれば、「安くていいもの」に越した事はないんでしょうけど・・・
こういうところが、まだまだ技術者から抜け出せないでいる自分の視野の狭さなのかなぁとつくづく反省します。