たぶんその方は読まれないと思うので・・・
実はお客様の愛のキューピットになったことがあります(笑)。
長いお客さまで、自分より5歳くらい年上の女性なんですが、食事に行こうという事になって、相手が2人だというので、たまたまその日にいらっしゃった男性のお客様に声をかけて、4人で食事をしました。
軽い合コンのような雰囲気だったんですが(笑)、あれよあれよという間に、お二人は結婚されました。
そしてすぐにその女性はママになられました。
ご本人は、その当時はそんな男性が現れて、まして出産できるだろうなんて、ご自分の年齢を考えると半分諦めていたそうです。
ですからその当時も、「須崎さんと縁がなかったら、私の人生は変わってました!とよく言われたもです。
ただ偶然そうなっただけなんですけどね・・・(笑)
それから5年、久しぶりにいらっしゃったその方のお子さんは、きちんと挨拶のできる、車の大好きな幼稚園児になりました。
そんなお子さんを他のスタイリストに担当してもらい、二人並んでカットしている時に、最近来れなかった理由を話され始めました。
実はお母様が闘病生活を送られていて、その看病をするために御実家の青森と行ったり来たりの生活が続いていたそうです。
そしてそのお母様が最近亡くなられたのだと・・・
お母様を大切にされてたその方にとっては、とてもつらい事だったそうなんですが、ただ唯一、ご自分のお子さんを、お孫さんを見せてあげれたことが、ご本人にとっての救いだったそうです。
幼稚園の入園式の写真を見た時に、「元気になったら一緒にディズニーランドにいきたい・・・」それがお母様の最後の願いだったそうです。
やっと落ち着きを取り戻した今でも、やはり心の中には寂しさも残っていて、そんな時でも、お子さんがいるからこそ救われるんだそうです。
その方にとっては、当然のことながら、そのお子さんが本当の天使なんでしょうね・・・
美容師という職業は、ただそこにいるお客様を綺麗にするだけではなく、いろんな意味で人生に関わっていくものだと実感します。
ひょんなご縁から、10年、20年とその方の人生に近からず遠からず関わっていくものです。
やっぱり、100人100色の人生があるわけだから、そのなかで美容師としての自分がどんな関わり方ができるのか?
そんなことをつくづく考えさせられました。