vol 875 カットの『力』

髪書房『Ocappa』さん発信のUstreamに、ゲストとしてちょっとだけ出演させて頂き(笑)、打ち上げで皆さんと飲んだ。

 

 

内容的にはスタイリストデビュー時の工夫とか、努力とか、苦労話しみたいな事で、同世代の美容師さんにはかなり刺激になったんじゃないかなぁ。

でも実はこの打ち上げの方が自分にとっては刺激的で、久々に「THE美容師」的(笑)な熱いトークが繰り広げられた。今って、情報発信とかコミニケーションといった事の為に、ものすごく時間と労力をかけなきゃいけない時代だと思ってて、僕たちの時代の発信や表現方法とは違う事も理解している。

だけど逆にそういう事に目が行き過ぎてて、本来の美容師としての技術力や人間力は、確実に低下しているとも感じてる。

 

数年前まで、女性誌による集客がメインだった頃、カットではないスタイリングで作るデザインばかりを見てきた世代は、とにかくスタイリングというフィニッシュワークが上手な分、カットだけで収まるようなデザインやその幅を持っていない。

また様々なツールを使って集客する事が、当たり前な現在を見ていれば、本来美容師というプロとしての姿勢や、当たり前に準備するべき事も疎かになり、一番時間をかけるべき事や、それに費やす情熱というプロセスを飛び越えて、安易に結果だけを求めるようにもなってしまう。

 

トリートメントもその他のメニューも大切だけど、差別化できるのは最後はカットでしかなくて、そこを磨いてないから「どこに行っても一緒」と感じさせてしまい、お客様に飽きられる。

沢山のお客様に支持されてる先輩たちは、やっぱりカットが上手いし、そうじゃない人はハッキリ言ってカットが下手なんだよね。

厳しい時代かもしれないけど、美容師はそこをまずはしっかりやって、それからもろもろをバランスよくって感じじゃないかなぁ・・・

 

他にも刺激的な話が満載だったけど、最近そこを強く感じるかな。(出演してた人はもちろん違いますけどね)(笑)