GARDENが200坪、スタッフ数70名という、日本最大規模のサロンをオープンさせた事には、いくつかの理由があります。
その大きな1つには、やはりスタッフの将来のことがあります。
まず、70名ものスタッフと働くことによって、いろいろな技術やデザインを学ぶことができます。
そして、お互いが競い合うことによって切磋琢磨され、お客様にいい技術やデザインを提供することができます。
技術者である我々は、常に刺激を受けて新しい技術やデザインを勉強し続けなければいけません。
そのためには、こういう環境のほうが適しているのではないかと思います。
それともう1つ、これだけの人数で運営するのですから当然組織化することや、システムが必要になってきます。
GARDENではなるべくマニュアルは作らずそれぞれが大人としての判断のもと、責任を持って行動してもらうようにしていますが、その分ある程度上の立場にある人間が仕事のしやすい仕組みや環境を整えて、チェックしていく必要があります。
そこで問われるのが、リーダーとしての力量です。
以前にお話したように、GARDENは4つのチームに分かれて運営されています。
さらに10以上の係に細分化されていて、それぞれに責任者が「何をしなければいけないのか?」それが明確になっています。
そこで大なり小なり、リーダーとしての勉強をしていくことになります。
「人を引っ張っていくために自分自身がやって見せること」
「人に任せて人を育てること」
「それをチェックしていくこと」
「そしてそのモチベーションを上げるための空気づくり」
「更にそれを結果に結びつけていくための仕組みづくり」
そういうことも、とても大切な勉強です。
美容師は、体が自由な限り現役です。
しかし年齢と共に起こる、様々な環境の変化、体力や気力の変化。
そういったことを考えると、いつかはリーダーとなって、スタッフを育てることや、その環境を作っていくことが現実的な姿なのかと思います。
ただ我々は技術は教えることができてもこうしたことは、誰も教えてくれません。
でも実際の世の中では、こういう勉強をしていく中で自己を見つめ直したり、人格が磨かれていくのだと思います。
今までの美容業界は、この部分が足りなかったように思います。
みんな分っているのに、リーダーを育てることが出来なかった・・・きちんとリーダーを育てて卒業させる事ができなかった・・・GARDENは、そこまで勉強してもらいきちんと卒業させてあげたい。
それによって、将来の不安を取り除きよりお客様の事に、集中できる環境でありたい。
GARDENはそういった側面では、学校でもあるわけです。
お客様の満足とスタッフの満足はイコールだと思います。
その為には、出店をして形を作ることよりも、給料体型だけ変えて給料を上げる事よりも1人1人が、本当の意味で、「自立」できるように育て上げる。
それが、スタッフに対する最大の思いやりであると同時に、結果的にお客様への最大限の誠意に繋がるのではないでしょうか?
お客様によりよい環境も、スタッフが幸せになれる環境もとことん追求し続け、スタッフの辞めないお店作り・・・目指し続けたいと思います。