先日エステ業界の脱毛というカテゴリーで、わずか数年で日本一のシェアに拡大された会社のNO2の方と食事しました。(写真はその時のものではないんですが・・・)
8年前にラーメン屋として福島で開業され、夏場に弱いラーメン業界に対して、夏場で勝負の出来る脱毛1本に絞り、わずか8年間で全国に100店舗以上を出店し、年商も100億を超えられる会社に急成長されたそうです。(ですから、社長さんもそのNO2の方も、自分より年下です)
英会話のNOVAが隆盛を極めていた当時でしたが、女性にリサーチをかけてみたところ、英会話を「やってみたい」という人は10人中4人で、それに比べて脱毛は10人中8人は「やってみたい」と思っていても、ただ「料金やメニュー内容が不安」という答えだったそうです。
だったら、以前エステ業界がやってたような高額商品でローンを組ませるようなやり方ではなく、もっと安価で、安心できるような内容のものに集中していけば、NOVAのように「各駅に1つ」くらいあってもいいはずだと(笑)。
ところがいざスタートしてみたらお客様はさっぱりだったそうです。
なぜか?それは今までに比べてあまりに安価だったため、逆に「怪しい」と思われて信頼されなかったそうです。
そこでお客様の信頼を得る意味でも拡大路線を走られ、全国にしかもこれだけの会員の方がいるということで、信頼を勝ち得ていったそうです。
これくらいの情報だと誤解されやすいのですが、もちろんスタッフの方は全員正社員で、福利厚生の充実や女性の働きやすい環境を整備し、一生働いてもらえるような会社作りもされてるそうです。
「ビジネスの正義?」ってあるのかどうか解りませんけど、少なくとも自分は、常に理念みたいなものが社会的にも人道的にも認めて頂けて、その目的が当然のことながら、お客様も働いてるスタッフ達も豊になることでなきゃいけないと信じています。
ただ技術者という「こちら側で育ってきた」自分達と、彼らや他の成功されてる企業のトップに共通する、「その業種をあまり知らないからこそニュートラルな立場で発想されてる方たち」との、考えかたや発想の違いには、いつも色んなことを考えさせられます。
どうも自分のような立場の経営者は、ある意味頭が固く、発想に柔軟性が乏しいというか、逆にそうでない方は、技術者サイドの都合よりも、お客様や社会が望んでる事にストレートに向かうというか。
スタッフに対しても、狭い技術者の価値観の中の幸せというよりも、もっと長期的な大きな視点での幸せという捉え方をしてるというか。
様々なスタッフと毎日話して、みんなの考えを聞く中で、やはり「美容師として楽しくて幸せなこと」を感じ取ろうとしてるけど、もっと頭を柔らかくして、そんな全てを飲み込める理念や未来を表現しなきゃいけないんだろうなぁとつくづく感じます。
新政権が始動し、鳩山首相が「民主党の勝利」とも「自分達の勝利」とも言わず「国民の勝利」と表現したこと。
官僚の用意した文章ではなく自分の言葉で「失敗もするかもしれないけど・・・」と素直な気持ちを伝えたこと。
本会議で指名され、本会議場を出て行くときに、民主党員全員と握手しながら「ありがとう!」と一人一人に声をかけてたこと。(別に自分は民主党を応援してるわけではないけど、そんな彼らのやってる事が、至って普通に感じてしまい、今までの有り方はなんだったろうとさえ思ってしまう)
そんな姿を見てると、経営者とかトップとかリーダーとか言って、なんとかみんなを理想の方向に引っ張って行こうとしている自分のやり方に、ちょっと違和感を感じちゃうのも事実・・・
確かにそんなリーダーシップも必要だろうけど、これからスタッフ全員で、みんなが望むGARDENを創るべきであれば、もっとみんなの声を聞き、もっとみんなの力を信じ、だから「経営者が全ての責任を負ってる」みたいな考え方は、ある意味驕りなのかもね。
写真にある深尾君、川嶋君、本田君たちとも話したけど、トップや上の人間だけでやってるんではなく、一人一人が一緒になって「みんなで創ってるんだ」って事を伝えていくために、上はどう変わっていかなきゃいけないのか?どんな伝え方をするべきなのか?
やっぱりそんなことのためには、無駄とも思える時間はとても大切で、レクレーションや飲みに行く事も、お店としてのイベントや合宿も、もっともっと強化していかなきゃって思っちゃうんだよね(笑)。