先日、韓国ではTOP5には入るであろう、【JUNO HAIR】のkang社長と会食した。
6月に資生堂さんの韓国でのセミナー以来、そこに参加された方やその関係者の訪問が多い中、JUNOさんとは以前から交流もあり、今回はkangさん自らがお店を見学されこの会となった。
以前韓国セミナーの際にも書かせてもらったけど、社会背景や民族性の違う中、しかもGARDENの数倍の規模にあるような、韓国サロンオーナーたちに対して、「何を伝えるか?」かなり迷ったんだけど、結局日本で言っている事そのままを伝えた。
で、驚いたのはその反応で、やはりこの美容師を育てる美容業というものは世界共通で、常に「スタッフ教育」「スタッフのモチベーション」がキーワードだということ。
海外のサロンは、働いてるスタッフもオーナーもそこがドライで、日本のような関係ではなく、スタイリストのヘッドハンティングも日常だというイメージが一般的だけど、実はそんなスタイルの経営では長く継続するはずはない。
成功されてるオーナーさんは、必ずそこに力を注いでいるらしく、常にその問題に取り組んでいるのは日本と一緒。
今日本では、新卒採用したスタッフが、確実に売り上げの上がるスタイリストに成長し、そのお店を背負っていくような幹部になるという、当たり前だった流れが難しい時代になり、アシスタンも育てず、数字の上がらないスタイリストを他から集めて、安売りで集客するスタイルがすごく伸びてるのが現状。
GARDENからそういうところに流れる人間も最近は多く、以前もこの件についてはこのブログに見解を示したけど、自分は否定も肯定もしていない。
ただ技術という武器があれば全てOKかと言えば、それではあまりにも美容師という職業はみじめで、同じ目標を目指す中で、ともに苦しむ仲間やお客様を想う、「利他」の精神まで成長してこそ人間は磨かれ、そんな本物の美容師が初めて社会性を持てるのだと思っている。
もちろんそうなっていない現状の原因は我々経営者にあり、ある程度の年齢に合わせた成長を与えられていない環境にあるのだけど、その時一瞬の稼ぎのために、企業としての保障も責任もなく、ただ金が稼げるという条件での関係というのが当たり前になってきてるのは、情けない話しだと思う。
こういう考え方を「古い」と否定する人もいて、確かに稼がせてあげなきゃ「モチベーション」も上がらないんだろうけど、それ以外にも教えてあげなきゃいけないことは沢山あるはずで、IT,集客、システム、効率・・・だかなんだかわかんないけど、そんなもんなのかね美容師って?(ちょっと話がそれ過ぎかな)(笑)
kangさんも、約30年で80店舗というサロンを作り上げた途中で、5回くらい苦しい時期があったらしく、その中でも一番苦しかった時期が200人を超える時だったらしいけど、その都度やはりシステムややり方を一掃したらしいんだけど、今の規模になってもスタッフを大切にする姿勢は全く変わっていない。
まぁそのバランスなんだろうけど、ただ稼ぐためにお客様を考えるような美容師は自分は育てたくないかなぁ・・・
お客様やスタッフという仲間たちを思いやりながら、当たり前にアシスタントを育てて、同じ目標に向かって成長し続けるサロンがスタンダードにならないと、日本のこの業界は終わっちゃうんじゃないかなぁ。
どこでもTOPにいる方はやっぱりすごいですね。