vol 650 『さじ加減』の領域

久々の森内さんのセミナー見学。

 

 

先週からたまたま重なって3本のセミナーを受講して、今この業界では『マネジメント』に対する意識が高く、データ分析やらマーケティングやらのセミナーが沢山ある。

自分ももちろん『知識』としての必要性を感じて、いろいろ勉強してはいるんだけどね。

今日のセミナーで森内さんが、「なんだか分かんないんだけど・・・こんな感じが自分はいいと思うんだよネー」っていつもの森内節で(笑)、何を言ってんだか解んない所もあるんだけど(笑)。

 

 

でも今はすごくそれが大切な事だと思っていて、テクニックにしろ、マネジメントにしろ、知識としてのロジックは必要な事。

ただそれを応用して、最後は経験と勘をフル活動させて、理屈や方法だけではなく、経験と勘から感じる感性で見抜いて、自分にしか導き出せない答えを持つという事。

今まで『マネジメント』に対する知識がこの業界には全くなく、だからデータ分析して弱みを浮き彫りにし、それによって的確な対処や教育ができるとか、スタッフ同士の繋がりを強化することで、組織の力を強めるとか、自社の強みを生かして、差別化した出店を戦略的にやっていくとか。

一般の会社であれば10数年働いてれば当り前に持つ知識も、この業界にいるとそんな事も知らずに経営者になってる人が殆どで、だから今まで『空白』だった所にメスをいれてるだけで、意外と簡単に答えが出ちゃって、だからもっとそんな知識や手法を勉強しようとする。

 

 

これが今業界で『マネジメント』が持て囃されてる理由で、業界紙もこの手のセミナーもすごく多い。

ただ残念ながら、その手の手法や知識は皆が得てしまえば何の価値もなく、結局はその得た知識や手法という武器を、どう応用し継続し、最後は自分のものとするか?

どんな世界でも自分が一流だと思う人たちは、そんな知識や手法の上にいて、どんなに方法を真似られても「自分だけにしか出来ない」っていう自信の裏付けを感性の領域に持っている。

 

 

知識や方法という誰でも理解できるロジックの先に、ミリ単位というか、ほんの指先で加減する程度の『さじ加減』を持ってる。

そしてその勘ていうのは、やっぱり地道な事を繰り返し継続してきたり、常に考え抜いて改善を繰り返してきた結果としてしか見えないものであって。

だから今の時代だからこそ、周囲に踊らされて何でも取り入れ、「結局何がしたいか解らなくなっちゃう」なんて事のないよう、主体性を持って「なんだかわかんないけど、こんな感じが・・・」くらい言わないとね!

そしてこれからは確実に『マネジメント』ではなく、美容師として、デザインとしてのその領域の『さじ加減』が求められるし、戦略的に一時は上手くいっても、最後はお客様がそれを見抜き判断され評価される時代になる。

 

 

7月の森内さん達がやるプレッピーのイベントも、その辺が一つのキーワードなんだけど、その話は長くなるのでまたにします。