vol 116 「小さな石ころ」

僕達のような「先輩から技術を教わる」世界では、どうしても上の人間の影響力が大きくなる。

 

影響力

 

ちょっとした言葉、行動、決め事、それこそその日の機嫌や目線にいたるまで、すべての事がアシスタント達に影響を及ぼす。

本人が気付かない「小さな石ころ」でも、下のほうに行くと、それはとてつもない大きな岩となって影響を及ぼす。

自分達が下にいる時は、そうやって辛い思いをしてるから「自分が上になったら絶対そうならない!」なんて思っているけど・・・

自分達が上になっていくと、「これくらいは」って思ってしまう。

実はその「これくらいは」が「小さな石ころ」だって気付かない。

 

そうやっていつまでたっても、アシスタントたちは大きな岩をもろに受け止めて、強い人間は乗り越えられるけど、それ以外は辞めてしまうか、考えることを諦めて、その環境で生きやすい従順なロボットみたいになってしまう。

そして一度そうなってしまった人は、それ以外の環境で生きられなくなってしまう。

 

それ以外の環境で生きられない

 

だから僕らは、なるべく「小さな石ころ」を落としちゃいけない。

「これくらいは」って思っちゃいけない。

神様じゃないから間違いもあるし、すべては無理かもしれないけど、精一杯その努力をしなきゃいけない。

だから一人じゃない方がいい!一人が間違って石ころを落としちゃっても、下に落ちていく前に拾ってくれる、そういう仲間を作ればいいと思う。

そうやって助けあって、なるべく下に石が落ちて行かないようにしたほうがきっとみんな気持ち良く働けるはず。

そういう環境を作って行くことがとても大切。

アシスタントの人たちには、すごくわかることなんじゃないかなぁ?