神戸製鋼を代表するラガーマンだった、平尾誠二さんが言われていた言葉です。
スポーツの世界でも、我々のような技術職の世界でも、よく「体で覚えろ!」と言われます。
無意識に体が反応するくらいに、その動きや感覚を浸み込ませろということだと思います。
そんなとき、不器用な人はなかなかうまくいかず、人の何倍も繰り返さなければいけません。
(自分もそうだったので、苦労しましたが・・・)
でも最近わかったことが、不器用な人というのは、手先や体の能力の違いではなくて、「イメージ力」の違いなんじゃないか?ということ。
ゴルフをやっていても、ツアープロのだれかをイメージして、スイングイメージやリズムなんかも、頭の中でその人になりきっちゃう。そうすると全然結果が違う(笑)。
例えがちょっと違ったかもしれないけど、シャンプーの練習だって、カットしてデザインをつくることだって、手先が不器用なんじゃなくて、やってる姿や、出来上がるものをどれだけ自分の頭の中に明確にイメージできているか?これだけの違いだと思う。
不器用な人は、手先や体じゃなくて、頭が不器用だから、なかなかイメージをつくることができない。
だから1つずつ理論立てて、積み上げていかないと形がイメージできない。
逆に器用な人は、そのイメージを掴むのが上手で、頭の中に形が出来上がっているから、いろんなことが早くできてしまう。
そういう意味ではやはり環境は大切で、レベルの高いものを見ていれば自然とそのイメージも頭の中にインプットされていくのだから・・・
スポーツや技術だけではなくて、それはすべてに言えることで、「どんな美容師になりたいか?」「どんなお店をつくりたいか?」「どんな人生をおくりたいか?」も、すべてはこの「イメージ力」で決まってしまうと思う。
そのために、先輩達の話を聞くことや、本を読んで、その人の生き方を頭の中でイメージしていくことも大切だし、そうやって頭の中でいかに自分にとって「いいイメージがつくれるか?」で、すべて決まってしまうだろう。
何度やっても、「デザインのイメージ」がないから形にならない。
努力をしても、「自分の将来のイメージ」がないから結果がでない。
そういうものだと思う。
だからGARDENでは、イメージを先に持って、「割り算」で考える勉強会をしているんだけど、それはやっぱり、何に対してもまず自分の中でイメージを創り上げるクセをつけること、そしてそのイメージを創り上げるために、どんな方法で、どんなプロセスで、どれくらいやらなければいけないか?それを頭と体で覚えていくこと。
平尾さんの言っていたことと少し違うかもしれないけど、自分はそんな感じに解釈しています。
スタッフに「感性を磨け!」というのもそういう意味で、それぞれの目標の中で、「いかに明確なイメージをつくり上げられるか?」で結果は必ず変わってくる。
すべてそうやって、意味があってのことなんですけど、ちゃんとスタッフは理解してるのかなぁ・・・