vol 892 日本の強み

来週に韓国で初のセミナーをさせて頂きます。

(今年はやらない予定だったはずなのに、資生堂藤井さんの押しにやられてしまい・・・)(笑)

 

 

でも経営者向けのトークセミナーだから、同時通訳でどこまで伝わるか?だとか、以前にこのブログで書いたけど、マネジメントに関して言えば、韓国のトップサロンの方が正直進んでると思ってて、だから何を話せばいいかなぁ・・・なんてね。

毎回こういうセミナーをさせて頂くと、アウトプットすることでの自分頭を整理することができるんだけど、今回は社会背景や民族性も違い、また店舗数や規模もGARDENの数倍もあるようなサロンに対して、マネジメントという切り口で話すため、いつもとは違う「視点」で頭を整理してみた。

 

一つは、「思いやり」や「譲り合い」という潜在的な意識は日本人特有のものだけど、海外ではどちらかと言えば「自分中心」で、働く(サービスする)側にその気持ちがなければ、マニュアルだけのサービスの域は越えられないと思う。

現在では、世界中の名だたる大都市であれば、富裕層はそれ相応レベルのサービスは求めてきて、ホテルのような完全なサービス業であればともかく、この業界の場合は、そこに「技術の習得」っていう課題があるから、そこの教育システムや風土作りは難しく、韓国のトップサロンでも、箱やイメージやマニュアルは、ある程度お金があればできちゃうけど、そこには苦戦してるらしい。

 

例えば「引き抜き」なんて文化は日本ではあまりないけど、海外ではそれは当たり前なことで、ではなんで日本でそういう事が少ないかと言えば、他にも理由は在るだろうけど、その教育システムや風土の作り方にあって、教える側の「愛情」と教わる側の「忠誠心」みたなことが、自然と形成される土壌が作られてる事は大きな要因の一つだと思ってて、その辺がもしかしたら、これからの日本の美容師の強みでもあり、GARDENの強みでもあるのかなぁ・・・とか。

もう一つはアメリカナイズされた韓国トップサロンの店舗展開の在り方に対して、日本では前回お世話になった、AshさんやKENJIさんをはじめとする、「暖簾分けFC」という発展の仕方があるんだけど、これからの時代もしくはGARDENの場合、具体的にはその辺の出店戦略はどうかってこと。

 

Ashの吉原さんが出された「サロン経営の基本」(髪書房)の中で、自分も登場させて頂いてその辺の戦略も語ってはいるんだけど、どんどん多様化して行くマーケットニーズに合わせたお店を作らなきゃいけない中で、そのニーズと、働く側の美容師のやりたいことのニーズをどうマッチングさせていくか?

マーケットニーズが多様化してるってことは、イコール働く側のニーズも多様化していて、その組み合わせも当然多様化して行くはずで、その時に、今までのような画一化されたブランドや組織の作り方だけでは、対応できなくなっていくじゃないかなぁって。

やはり世界中でそういう現象が必然的に起り得る将来に対して、サービス先進国の日本の美容業界のビジネスモデルは、一つの指針にもなるはずで、全国の様々な美容室が試行錯誤を重ねている最中だけど、これからどんな成功例が生まれるかで、GARDENも当然その一つでありたいとは思っている。

マネジメントにも美容と同じように技術があって、それを習得しければ先には進めず、組織を拡大して行くセオリーから言えば、次のGARDENの課題は間違いなく仕組みやルール作りであり、画一化であり、理念みたいなことを確立し浸透させていくことなんだけど。

自分の頭の中に描いていることと、現実にみんなが望んでるものにも、当然ギャップはあって、なるべく多様なお店を展開していきたいと思いながらも、その関係性や管理を構築していくことは、本当に難しいことなんだろうなぁとも感じるんだけど・・・

 

自分の中には「こうやったら上手くいくだろう」ってことはいっぱいあるんだけど、全てはそれをやる人(スタッフ)にかかっていて、何なら自分がGARDENを出てやっちゃったほうが早いんじゃない?なんて考える時もチラホラ(笑)。

なんていうこれからのGARDENの方針と、頭に描いてる事と現実の問題と・・・そんなことをひっくるめて自分自身が勉強してこようかと。

また報告します。