vol 893 やっぱりすごいとこは凄いよ

今回は2日間がプレスや主要サロンに向けたヘアショーとセミナー、残り2日間が実技スクールで、自分は2日間の滞在で、2回セミナーをさせて頂きました。

 

 

ショーの方は、こういう海外経験がある人ならわかると思うけど、いくら準備はしていても、モデルや衣装や仕込や当日の段取り、また言葉が上手く通じないためのコミュニケーション不足など、その時の状況に応じて対応できる引き出しが必要とされるので、よほどの経験がないと難しいんですが、そこはうちのメンバーはさすがに上手いなぁと(笑)。

 

 

そして問題?の僕のセミナーは・・・

思っていた以上に反応もよく、やはり経営者はどこも一緒なんだろうなぁと。

 

 

カンナムのトップサロンも数店舗見学させて頂きましたが、規模、内装、コンセプトやらビジネススタイル、3年前にも見学したけど、他にもあるわあるわ凄いお店・・・

大型店舗が多くて、と言っても細々と仕切られていて、その分待合スペースとかは贅沢に使っていて、写真のサロンも完全に中庭にあるカフェみたいなフロントだったりと、生産効率は凄く悪そうだけど、それが顧客ニーズらしい。

 

 

個室・VIPルームは当たり前で、メーキャップやブライダルも、ちゃんとビジネスになってて、ほとんどがトータルビューティーサロン。

カンナムのサロンは特別で、客単価は表参道くらい。

カット料金は安く1500円~高くて8000円くらいで、パーマやトリートメントが高額らしく、平日でもあれだけ繁盛してれば、かなりの数字にはなんるんだろうけど。

 

 

韓国では今は完全な「スターマーケティング」らしく、どれだけ人気のスターが来店してるかを競い合ってて、そこにスタイリストもお店も全精力を注ぐ。(日本からも韓流スターファンが沢山訪れるらしく、月一でその為の日本語勉強会をするらしいよ)

だから人気のスタイリストは、有名人顧客をいかに多く掴むかで数字も決まり、給料もそれなりらしいけど、ただしアシスタントの給料は5~7万円くらいで、NYとかならチップがあるけど、韓国の場合はそれだけで、そんな中から競争でのぼっていくらしい。(日本も昔はそうだったけどね・・・)

家賃とかは詳しく聞いてないけど、人件費は想像ついちゃうから、だからあれだけ贅沢にスペースを使えたり、広告宣伝にお金を回したりできるんだろうね。

 

 

で、やっぱりそんな環境だから、スタッフがなかなか長続きせず、各店教育に力を入れてて、その中でも「社内スタッフのみのFC」を始めたサロンがあり、そこは「とても画期的で非常に今伸びてる」って聞いたけど、中身はAshさんやKENJIさんのやってることなんだけどね。

 

(少し長くなりますが・・・)

今回セミナーということで、今まで自分が見てきた各国の業界背景を考えたときに、何を伝えることがクライアントにとっての刺激になるか?をすごく迷ったんだけど、結局日本と同様に、教育の仕組みよりもその風土をどう作るか?またそのモチベーションを継続させるためにはどうすればいいのか?なんて話をしたんだけど、行き着くところはやっぱりそこなんだろうね。

 

 

各国の業界事情を「それぞれ違う」と皆さん言うけれど、これから更に成熟化が加速していく先進国においては(ほとんどの大都市はそうだと思うけど・・・)、結局そのビジネススタイルを決めるのは市場のお客様であって、そこが世界中似通っていけば、当然同じようなことを求められていくはず。

デザイン力は言うまでもなく、その細やかな気配りやサービスという日本の強み、また日本が遅れているトータルビューティーやブランドとしてのビジネス。

そしてそういうことを追求していけば、やはりより優秀な美容師の育成という問題に直面し、確かに民族性の違いとかはあるけれど、モチベーションという人の活力の領域においては、世界共通のように思う。

 

 

ということは、最後はやはりどのような会社(組織)を作るかが、優秀な人材を育て、そんなスタッフが多く育つお店こそが、お客様に支持され続け、次の時代を作っていくんだと思う。

 

そう考えたとき・・・

やっぱり日本のこの業界はとても優位にいるはずだけど、そういう視点やビジョンのもとに、強みは更に磨き上げ、劣っている所は素直に学び、というかまずは外の世界ももっと見て感じて行かないと、あっという間に追いつかれるし、置いて行かれてしまう気がする。

 

 

そんなテンションで帰って来て、翌日はDab小野さんと打ち合わせがあったんだけど、勢い余ってご自宅に伺い、その辺の話で盛り上がり過ぎて、奥様の千恵さんにまでご迷惑をおかけしました・・・(笑)

1,2泊あれば行けちゃうから、そのうちスタッフを研修に行かせよう。