vol 691 ちょっとマーケティングっぽい話 1、

あるマーケッターの方のブログからの引用です。

 

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【半径1メートルしか見えていない従業員Bさんの話】

 ラーメン屋のカウンター席が3席空いていて、待っているお客様が2組だった場合、

右寄りの席で座らせるか?左寄りの席で座らせるか?

 答えは「空いている席の両サイドのお客様のどんぶりの状態による」です。

 

もし右サイドのお客様が食べ終わる直前ならば、左寄りの席にすれば、もともと空いている

1席と合わせて2席分が空くので、次に来る2人組を座らせることが出来る。

 先日近所のラーメン店に寄った際、このことを解って動いている優秀な店員Aさんに会いました。

カウンターは当初1席だけが空いている状態で、その隣にカップルが座っていました。

 やがてこのカップルが食べ終わり3席が空いた瞬間、半径1メートルしか見えていない店員Bさんは、もとのカップルがいた席に、そのまま自分と妻を座らせようとしました。

そこに優秀なAさんが割って入り、両サイドのお客様のどんぶりを見て我々を座らせたのです。

おかげで我々が座った直後に、次のカップルは待たずに座る事が出来ました。

 一見小さな事ですが、お店にとっては回転が命ですから、積もり積もれば大きな違いになります。

興味を持って優秀なAさんを眺めていると、Bさんとは決定的に違う点がありました。

 

それはズバリ「視点の広さ」

 Bさんは自分の目の前のお客様しか見てませんが、Aさんは常時フロア全体を見渡していたのです。

やはり優秀な人は視野が広いというお話ですが、この話には続きがあります。

 

人間はやはり多様なところに価値がある生き物。

 でも実際に接客を受けて気持ち良かったのは、実は視野の広いAさんではなく、目の前1メートルに全力でぶつかるBさんでした。

 もし全員がAさんだったら、いつも合理化やマネジメントだけを考える、殺伐とした店になるかも知れません。

 しかし視野の狭いBさんの接客は、我々に「また来たい」と思わせるホスピタリティにあふれていました。

 

昔父が言っていました。

すべての人間が頭が良かったら、現場で手足を動かして働く人がいなくなってしまう。人間はそれぞれが違っているからこそ、組織を作ることが出来る。

 昔良く聞いた石垣のたとえに似てますね。

やはり大きな石だけでは石垣は築けないのです。

 

皆さんはどう感じますか?