マネージャー会議で、かたや「客単価をあげる」という考え方がクローズアップされ、かたや「可愛いもの作って沢山お客様が来ればいいでしょ!」って表現があって、そうすると片方からだけ見れば180度違う考えのように感じてしまう。
以前は僕自身、店販とか客単価なんて言ったことも事もなかったし、そういう数字が実の所嫌いだったんだけど(笑)、今は自分が指示してそういう管理まで当たり前のようにしている。
それって整理すれば簡単なことで、結果とプロセスが混同してるだけで、お客様に対して「誠意のある仕事」「魅力的なデザインの提供」ができてれば、結果的にはそれが目に見える数字に表れるもので、そのモチベーションの1つが「可愛いものを作りたい!」ってことで、客単価とか売り上げはその結果。
ただ沢山の人がそういう結果を導き出せないから、数字の中身を分解して、より細やかな目標を解りやすく示してるだけで、それが全てじゃないんだよね。
以前は単価なんて言わなかったのは、そんなこと考える必要もないくらい、全員が当たり前のように伸びてたわけ。
で、先日の会議じゃないけど、そういう表現をすると「どっちなんだ?」って迷うみたいだけど、そもそもGARDENは、お客様をリードし支持され続けるスタイリスト集団であって、極端な話、結果が出てればその中身なんて幹部以外は考える必要もないんだよね。(最低限は知っておいてもらいたけどね)
僕にとっての数字とは『プライド』
美容師として、GARDENとして、自分が経営者として、理想の姿を目指した場合に導き出されるべき数値であって、「そうなったからどう」でもないわけ。
GARDENは世界を目指して、日本を代表するようなブランドで在るべきということも、その本当の意味は、それくらい美容師としていつまでも成長し続けるということに本質がある。
「じゃあそれは何のために」?といえば、鏡の前にいる自分を支えて下さる大切なお客様のためで、昨日よりも今日、今日よりも未来永劫に、お客様の先に居続けてリードし続けることが、お客様に対する誠意だと思うわけ。
その結果が個人としての数字やお店としての数字に表れてるだけで、その数字よりも本当はその数字を目指す「意味」が重要なはず。
僕もサロンに出た時は、こう見えて美容師としてデザイン提案もしてるけど、もう20年以上通って頂いてるお客様って、ある意味同志というか、僕の成長に何かを感じてもらってるから、当たり前の様に信頼して下さってるのも事実。
数字という結果を出すことも、雑誌で取り上げられたり、スポットを浴びるような美容師になることも、GARDENの場合それはプロセスであって、そんな成長した自分が「鏡の前のお客様に何をかえせるか?」ということで、そこが解ってないからすべての歯車が噛み合わなくなる。
メジャーを目指しゴールドを狙うこと・・・
かたやたった一人のお客様でもいいから、数十年、自分が現役で在り続ける限り、そのお客様に携われるということ・・・
自己を中心に考えれば「矛盾してる事」だけど、お客様を中心に考えれば「そう在るべき事」だと僕は思う。
ただ数字を追うのではなく、その「意味」をまず伝えることから始めるべきで、一つ一つ全ての事において、幹部みんなが本気でその「意味」を伝え、情熱を持って通り組むかで、結果なんて大きく変わるもんだよ。